田植えに関する習俗
富山県上市町種盆地には湶田(あわらだ)と呼ぶ深い泥田があり、古い稲作法が残されていた。低湿地における田植習俗の典型的なものであった。湶田は種盆地の最低部に当たり、下層が大木の埋没林の根株、中層が地下水層(場所によっては水層がなく粘土質ばかりの所も)、上層が腐植土であった。米作はこの腐植土で行われた。作業の時は粘土質の中に躰が沈んでいくので、立ち泳ぎの要領で絶えず足腰で浮き上がるようにしていた。この湶田は昭和38年には排水工事が終わって乾田化し、失われてしまった。
名称 | 田植えに関する習俗(たうえにかんするしゅうぞく) | ||
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指定区分 | 国 | 指定種別 | 記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財 |
種類 | 指定・登録日 | ||
市町村 | 上市町 | 所在地 | 富山県他10県 |
所有・管理 | 員数 | ||
構造 | 年代 | ||
備考 | 乾田化に伴い消滅 |