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長坂の大いぬくす

 長坂の大いぬくすは、氷見市宇波から石動山方面へ山合の長坂に出ると道路わきにある、大きい傘を拡げたような緑濃い大木である。幹まわりが6.5m、樹の高さが8.9mもあり、地上2mのあたりから、枝が18本に分かれて四方に枝を張っている形は壮大である。
 土地の人々は、本樹を諏訪の大神としてまつり、また、この近くの崖下から湧き出る清水による水田は、神木の鏡田にしたと伝えている。
 このイヌクスは、氷見地方で「タブ」「タビノキ」と呼んでいる。暖地性の植物なので、九州、四国、本州南部に多く、県下では氷見市の虻が島、海岸から丘陵地まで、また、朝日町でも同じような地域に自生している。
 越中の国守であった大伴家持が詠んだ「磯の上の都万麻を見れば根をはえて年深からし神さびにけり」という歌の「都万麻」も、イヌクスのことであるといわれている。

名称 長坂の大いぬくす(ながさかのおおいぬくす)
指定区分 指定種別 天然記念物
種類 指定・登録日 昭和40年(1965)1月1日
市町村 氷見市 所在地 長坂字前田598
所有・管理 氷見市 員数
構造 年代
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