内山のとちの森
宇奈月温泉スキー場へ行く途中に、黒部市一帯の台地を潤している「十二貫野用水」がある。その用水沿いに進むと、東側斜面に固まって、四本のトチの大木がある。これが県指定の「とちの森」であるが、さらに進むと山一面がトチ林となっている地域がある。これを対岸から眺めるとトチの茂った塊が全山に見える。
地元では、昔、このトチの実を食用にするためにトチの実をトノサマノキと呼んで大切に保護し、秋どきには熊の危険をもおかして、この実を採集して貯蔵したとのことで、今もこの実のアクを抜いて食用する技術が伝承されている。
県下に残っているトチ林のおおかたは、雪崩防止林であるが、この「とちの森」のように食用を主体として保護されてきた森は少ない。ここから川の魚類の幸と、山の木の実の幸とで生き抜いた祖先の暮らしの原型が推察される。
名称 | 内山のとちの森(うちやまのとちのもり) | ||
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指定区分 | 県 | 指定種別 | 天然記念物 |
種類 | 指定・登録日 | 昭和40年(1965)1月1日 | |
市町村 | 黒部市 | 所在地 | 宇奈月温泉字大尾 |
所有・管理 | 個人 | 員数 | |
構造 | 年代 | ||
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