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鉢伏のなしのき

 南砺市杉山地内の標高600mの鉢伏山の頂上を越え、やや平地に差し掛かった箇所の山道近くに単独木で茂っている。幹まわり6.8m、地上から6mの高さで3つの幹に分かれた巨大な老樹である。5月の終わりごろに白い花が咲き、10月ごろになると直径3~5㎝ほどの実をたくさんつける。砺波地方ではこの階下の状態で、この年の豊凶を占った時代もあった。
 県下では、この種類のナシは、以前朝日町笹川集落の前庭、魚津市松倉城跡の二の丸跡、現在でも魚津市小川寺心蓮坊、頼城や大山町の山地などに残っている。この昔からのナシは、一般にイシナシと呼ばれるほどに果実は固く、降霜後でないと食用にならないため伐採されて、数少なくなった。このナシは材質が固いので、昔は戸、障子をあけたりする敷居として珍重された。遺伝子工学の進んだ今日では、貴重なナシの原始的要素の保存木としても、本樹を大切に保護することが必要である。

名称 鉢伏のなしのき(はちぶせのなしのき)
指定区分 指定種別 天然記念物
種類 指定・登録日 昭和40年(1965)1月1日
市町村 南砺市 所在地 杉山8-1
所有・管理 杉山森林組合 員数
構造 年代
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