立山の山崎圏谷
圏谷はドイツ語で「カール」とも呼ばれ、お椀を半分にしたような地形、スプーンですくい取った跡のような地形などと形容される、底が丸くなった窪み。氷河が流れる際に、山肌を削って形成されることから、氷河が発達していたことを示す証拠となっている。
立山の山崎圏谷は、明治38年(1905)、地理学者の山崎直方(なおまさ)が発見し、日本での氷河地形研究のきっかけなった地形で、発見者の名前からその名がつけられた。立山連峰の雄山山頂の直下から西斜面の標高約2,700mの地点にかけて、幅400m、長さ600mの間に広がる。圏谷の下方には、氷河が削った土砂がたまった「堆石(モレーン)」が3段みられる。
なお、平成24年(2012)、雄山の東側斜面の「御前沢雪渓(ごぜんざわ)」、剱岳の東側斜面の「三ノ窓雪渓」と「小窓雪渓」が日本で現存する唯一の氷河であると学術的に認められた。
名称 | 立山の山崎圏谷(たてやまのやまさきけんこく) | ||
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指定区分 | 国 | 指定種別 | 天然記念物 |
種類 | 指定・登録日 | 昭和20年(1945)2月22日 | |
市町村 | 立山町 | 所在地 | 芦峅寺字ブナ坂外国有林 |
所有・管理 | 員数 | 1 | |
構造 | 年代 | ||
備考 | 中部山岳国立公園 | ||
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