絹本著色大威徳明王図
この大威徳明王図は、古来真言宗千光寺に伝来したものである。大威徳明王は、五大明王の一つで、六面十八眼、六臂六足、忿怒の相をなして牛にまたがり、火炎光を負う。本図は、通例の遺品とは異なり、主尊が甚だしい運動をするのみでなく、四隅に獅子に乗る神将が二人、虎と馬に乗る随神のような二人が弓を張って矢をつがえている。そしてその下に輪宝が大きく描かれている。このような図柄の大威徳明王は非常に珍しい。
やや目の荒い、いわゆる室町絹に描かれ中央で継いである。絵の画様が活動的なのにくらべ、描法は生硬である。絹や描法から室町時代初期の作で、珍しい大威徳明王図であると判断される。
名称 | 絹本著色大威徳明王図(けんぽんちゃくしょくだいいとくみょうおうず) | ||
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指定区分 | 県 | 指定種別 | 有形文化財 |
種類 | 絵画 | 指定・登録日 | 昭和57年(1981)1月22日 |
市町村 | 砺波市 | 所在地 | 芹谷1111 |
所有・管理 | 千光寺 | 員数 | |
構造 | 年代 | 室町時代 |