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阿尾島田A1号墳出土品(氷見市阿尾)

 阿尾島田古墳群は前方後円墳・方墳・円墳からなる古墳群で、富山湾を見下ろす氷見市阿尾地内の丘陵上にある。A1号墳はその中でも最も高所にある前方後円墳で、全長は約70mを測り、前方後円墳としては本県最大の規模である。

 出土品は形状を留めるものが多く、質・量とも豊富である。後円部墳頂の中央にある第1主体部からは、武器(槍・長剣・短剣・鏃)、農工具(刀子・鑿・鉇・斧・鍬鋤先)等の鉄製品や玉類(管玉・ヒスイ垂玉・ガラス小玉・ガラス連玉・錫小玉)といった副葬品が埋葬当時の位置を保って出土した。

 このうち、鉄槍と鉄鏃、錫小玉は県内の前期古墳として初めての発見である。また、槍や短剣、柳葉式鉄鏃等定型化したものがある一方、長剣・鉄鏃・鑿は畿内ではあまり見られないもので、ガラス連玉・錫小玉は北部九州や丹後地方に類例が見られる。また玉類は、棺の内と上に散らばった状態で見つかっており、首飾りの緒を切って、棺の内部と蓋上に撒かれた様子が伺える

 畿内を介さない広域にわたる地域間交流・交易を示す貴重な学術資料であるとともに、葬送儀礼研究の貴重な資料である。

名称 阿尾島田A1号墳出土品(氷見市阿尾)(あおしまだえーいちごうふんしゅつどひん(ひみしあお))
指定区分 指定種別 有形文化財
種類 考古資料 指定・登録日 2024年(令和6年)1月12日
市町村 氷見市 所在地 氷見市本町4-9(氷見市立博物館)
所有・管理 氷見市 員数 114点(武器12、農工具8、玉類94)
構造 年代 古墳時代前期

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